(英語版)
(アラビア語版)
Part II:「エスニック・クレンザー(民族浄化剤)」(56)
第54章 悪魔の発明(2)名声への渇望(1/3)

『ドクター・ジルゴ』が医学の道を選んだのはキブツでの単調な農作業が厭だったからだ。彼は富と名声を求めて医師を目指した。そして大学に入学すると臨床医ではなく研究者としての道を選んだ。それは適性を自己診断したと言うより、この世界で名を成したいと言う欲望があったからである。
臨床医として治療に取り組み、患者が回復すれば喜ばれる。しかしそれは患者1人からの感謝或いは賞賛に過ぎない。場合によっては患者の家族からも感謝され。医師としての世評が高まるかもしれない。しかし『ドクター・ジルゴ』はその程度の評価に満足できないのであった。
(続く)
荒葉一也
(From an ordinary citizen in the cloud)