(英語版)
(アラビア語版)
(目次)
第4章:中東の戦争と平和(15)
101 アフガン戦争勃発:呉越同舟の米国とアラブ(1/5)

70年代前半の束の間の平和と繁栄の時代が過ぎると、後半には中東は俄然きな臭くなる。アラブから少し離れイランとパキスタンに挟まれたアフガニスタンに、1978年、ソ連肝いりの共産主義政権が誕生した。アフガニスタンは古くから交易の要衝であり、19世紀には中央アジアからインド洋を目指すロシアの南下政策に対し、インド洋沿岸沿いにオマーンからインドに至る交易路を確保しようとする大英帝国の東インド会社が激突、そこは「グレート・ゲーム」と呼ばれる紛争多発地帯であった。1970年代初頭に王制が倒れると、ソ連は好機到来とばかりに共産主義政権を支援した。
しかし伝統的な部族社会であり、また強固なイスラーム信仰の国であるアフガニスタンは安定するどころか反政府武装勢力が勢いを増した。劣勢に立たされた中央政府はソ連に援軍を要請、ソ連は国際社会の反対を押し切って1979年に軍事介入に踏み切る。この後、ソ連軍が撤退するまでの10年の間、アフガニスタンは泥沼の内戦を繰り広げるのである。
(続く)
荒葉 一也
E-mail: Arehakazuya1@gmail.com