(英語版)
(アラビア語版)
Part II:「エスニック・クレンザー(民族浄化剤)」(30)
第45章 ユダヤ国家の内なる敵(1)子沢山のパレスチナ人(2/3)

いつの時代でも戦争で領土が広がることは勝利を意味する。しかし新たな領土とは言え、ヨルダン川西岸及びガザ回廊を含むシナイ半島には既に何代にもわたりアラブ人たちが住んでいた。パレスチナ人と呼ばれた彼らのある者は戦火を避け難民となって隣国のヨルダンやレバノンに逃れた。さらにその一部は石油ブームに沸くクウェイト、サウジアラビアなどの湾岸諸国に移り住んだ。
しかし、一方で土地を離れず息をひそめて戦火が頭上を通り過ぎるのを待ち続けた者も少なくなかった。イスラエルは戦後の占領政策のもとで多数のパレスチナ系アラブ人を抱え込むことになった。アラブ人は今も昔も子沢山である。イスラエルに住むパレスチナ系アラブ人の人口増加がユダヤ人のそれを上回っていた。こうして国内におけるユダヤ人とアラブ人の比率という天秤がアラブ人側に少し傾き始めた。
(続く)
荒葉一也
(From an ordinary citizen in the cloud)